子泣き爺
徳島県の山間部に伝わる怪で、赤子の泣き声で人を誘い、抱き上げると石のように重くなって圧し潰すとされる老翁の姿の妖怪。

- 分類
- 妖怪
- 分布
- 徳島県を中心に四国地方
解説Overview
子泣き爺は、徳島県の山間部、特に三好市山城町や那賀郡などで語られてきた妖怪である。赤子の泣き声をあげて山中で人を誘い、哀れに思って抱き上げた者は、たちまち石のように重くなった赤子に押し潰されるという。
名前の由来は、その泣き声が「子泣き」に由来する。地域によっては「子泣き爺」「子泣き入道」「子泣き」などと呼称が異なる。徳島県のほか、香川県や愛媛県など四国各地にも類似の伝承が分布する。
姿は、赤子の姿をした老人、あるいは初めは赤ん坊に見えるが、抱き上げると老人の顔を現すと語られることが多い。性質は、人を驚かすだけでなく、場合によっては命を奪うとされる。
江戸時代の妖怪画集成には直接の記載がないが、明治期以降の民俗学調査によって広く知られるようになった。柳田國男の『妖怪談義』などでも言及されている。
現代では、水木しげるの漫画やアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』に登場したことで全国的な知名度を得た。しかし、その起源は地域の口承にあり、特定の創作者によるものではない。
なお、同種の怪異として、香川県の「子泣き石」や、愛媛県の「子泣き爺」などが報告されている。これらは、山中で赤子の泣き声を聞いたという体験談がもとになっていると考えられる。
子泣き爺の伝承は、山中での遭難や、子供の失踪に対する警告としての意味合いも含まれていた可能性がある。
現代の妖怪データベースでは、子泣き爺は「子泣き」として分類され、四国地方の代表的な妖怪の一つとされている。
伝承・史料Lore
柳田國男『妖怪談義』: 子泣き爺に関する言及がある。 水木しげる『ゲゲゲの鬼太郎』: 子泣き爺がキャラクターとして登場し、全国的に知られるようになった。 徳島県の伝承: 山中で赤子の泣き声を聞くという体験談がもとになっている。
出典・参考文献References
- 『妖怪談義』 柳田國男(修道社) 1956 — 子泣き爺に関する記述
- 『ゲゲゲの鬼太郎』 水木しげる(講談社) 1965 — 子泣き爺が登場
- 『怪異・妖怪伝承データベース』 国際日本文化研究センター — 該当項目の各地事例(2026-09-19)
特集Collections
よくある質問FAQ
子泣き爺はどんな妖怪ですか?
徳島県の山間部に伝わる妖怪で、赤子の泣き声で人を誘い、抱き上げると石のように重くなって圧し潰すとされます。
子泣き爺はどこに現れますか?
主に徳島県の山間部、特に三好市山城町や那賀郡などで語られています。
子泣き爺は実在しますか?
伝承上の妖怪であり、実在はしません。
最終更新: · 編集: 百鬼編集室