豆腐小僧
豆腐小僧は、江戸時代の妖怪画に描かれた、豆腐の入った皿を盆にのせた子供の姿の妖怪。

- 分類
- 妖怪(江戸期妖怪画)
- 分布
- 日本全国(江戸期の出版文化)
- 姿
- 子供の姿で豆腐の載った皿を持つ
解説Overview
豆腐小僧(とうふこぞう)は、江戸時代後期の妖怪画集にその姿が見える妖怪である。一般には、豆腐の入った皿を手に持つ童子の姿で描かれる。
由来については、江戸時代の黄表紙や草双紙などの読み物に登場したのが始まりとされ、妖怪というよりは、子供向けの洒落本や教訓話のキャラクターとして生まれたとする説がある。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』(安永5年・1776年)には豆腐小僧の名は見えず、その後の妖怪画や版本に散見される。
呼称は地域によって一定しない。豆腐小僧のほか、豆腐坊主、豆腐こぞう、あるいは単に「豆腐」と呼ばれることもある。また、江戸時代の文献によっては、豆腐を好む妖怪として描かれることもあった。
姿は、一般的に子供の姿で、手に豆腐の載った皿を持つ。衣服は江戸時代の子供の普段着である半纏や浴衣姿で描かれることが多い。豆腐は白く柔らかいことから、幽霊や妖怪の象徴として用いられることもあった。
性質については、人を害するような妖怪ではなく、むしろ人を驚かせる程度の存在とされる。江戸時代の随筆や地誌には、豆腐小僧が現れたという記述はほとんど見られず、主に絵画や読み物のなかで親しまれた。明治時代以降も、妖怪画や子供向けの妖怪本にたびたび登場し、現代の妖怪事典にも収録されている。
現代では、水木しげるの漫画やアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』に登場したことで広く知られるようになった。また、各地の妖怪イベントやご当地キャラクターとしても扱われることがある。豆腐小僧を題材にした商品や郷土料理も存在する。
豆腐小僧は、江戸時代の出版文化のなかで生まれた妖怪であり、その姿や性質は時代とともに変化してきた。民俗学の立場からは、妖怪というよりはむしろ、当時の子供たちに親しまれたキャラクターとして理解されることが多い。
伝承・史料Lore
江戸期の妖怪画: 豆腐小僧は、江戸時代後期の妖怪画や版本に散見される。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』には名が見えず、その後の資料に登場する。
読み物由来説: 黄表紙や草双紙などの子供向け読み物に登場したのが起源とする説がある。妖怪というよりはキャラクターとして生まれた可能性が高い。
地域差: 豆腐坊主、豆腐こぞうなど、地域や資料によって呼称が異なる。豆腐を好む妖怪として描かれることもある。
現代の受容: 水木しげるの作品に登場してから広く知られ、妖怪イベントやご当地キャラクターとしても扱われる。
出典・参考文献References
- 『画図百鬼夜行』 鳥山石燕 1776 — 安永5年刊。豆腐小僧の名は見えないが、江戸期妖怪画の代表例。
- 『妖怪談義』 柳田國男(修道社) 1936 — 豆腐小僧に関する直接記述はないが、妖怪研究の基本文献。
- 『怪異・妖怪伝承データベース』 国際日本文化研究センター — 該当項目の各地事例(2026-09-19)
特集Collections
よくある質問FAQ
豆腐小僧は何をしますか?
人を害することはなく、豆腐の載った皿を持って現れるとされる。江戸時代の読み物や妖怪画に描かれた。
豆腐小僧はどこで生まれましたか?
江戸時代後期の出版文化の中で生まれたとされ、黄表紙や草双紙などの読み物に登場した。
豆腐小僧は韓国にもいますか?
韓国には直接の伝承はないが、日本の妖怪文化として紹介されることがある。
最終更新: · 編集: 百鬼編集室